教育における科学的根拠?
今朝、SPI対策に向かう電車で読んだこの記事。
はぁ?
って思ってしまったので、そこの詳細を。
いやね、、、
教育経済学の分析で最も大事なのは「データ」です。そして、私が教育や子育てを議論するときに絶対的な信頼を置いているのも「データ」です。
って言ってるんだけれども・・・
この記事の中では、ちゃんといわゆる、
人文科学的なデータの考察ができているとは到底思えないのですよ。
まず、この部分
CNNは「暴力的なゲームをすると、子どもの問題行動が顕在化する」との報道の中で、ゲームの使用時間と問題行動の間には強い相関関係が見られることを示す研究について紹介しています。この研究結果をもって「ゲームは子どもに悪影響を与える」と結論づけていいのでしょうか?
人文科学に関する研究結果だと、
この大前提となっている部分。
「ゲームは子どもに悪影響を与える」と結論づけていいのでしょうか?
これね、結論づけてないはずなんですよ。
面倒なので、ソースのリサーチ省きますが。
こういう物言いをしていたとしても、
人文科学における研究ということがわかっているのであれば、
『ゲームは子どもに悪影響を与える可能性がある』って結論なんですよ。
『可能性』のお話なんですよ。
相関があれば、可能性は絶対にゼロではない証拠ですからね。
相関関係は単に「AとBが同時に起こっている」ことを意味しているにすぎません。相関関係は、2つの出来事のうちどちらが「原因」で、どちらが「結果」であるかを明らかにするものではないのです。
ここも。相関関係が示されたのであれば、
それは、もちろん因果関係を明らかにするものではないけれども、
『因果関係の可能性』を示すものでもあります。
要素として考慮すべき。 というのは、間違いではないです。
もう決定的に、『はぁ?』ってなるものは、
因果関係があることを証明できているものは多くありません。
これ。
この人大丈夫か?って思うんですが、
人文科学における、こういう研究において、
『証明』できることなんてないですからね!?!?
こんなの高校1年生の数学で習うものですから。
数学Aですよ。
命題のところ。
AであればBという命題が成り立つこと。
つまり真であることを証明する場合は、
きちんと証明することが必要です。
論理的に100%正しいということが必要です。
しかし、AであればBという命題が成り立たないこと、
つまり偽であることを言う場合は、
反例をあげればいいだけなんです。
論理の基本中の基本ですよ。
だから、人文科学においては、
どんな場合でも成り立つことは、ほぼないので、
可能性や割合で優位性があるとかないとかで、
○○な可能性がある。 という言い方をすることが多いわけで・・・
それを、『因果関係は証明されていません!』って・・・・
大丈夫か?って思うわけです。
あと、このデータの使い方。
ゲームを1時間やめても、1.86分しか勉強時間は増えない
おいおいおいおいって思うわけです。
因果関係云々いっておきながら、
この表面的なデータだけを用いて、
ゲームは子どもの問題行動や学習時間に負の因果効果をもつことはもつのですが、その効果は極めて小さいのです。
って・・・
そもそも、ゲームばっかりやっていた児童だったら、
『勉強しなくてはいけない』とか『勉強しよう』という意欲がないことが多いわけで、
そういう意欲を欠いた原因がゲームにあることはそれこそ可能性としてはありですよね。
価値観の形成に悪影響は及ぼしている。というのは、
十分考えられる考察ですよね。
でも、こういう話をすると絶対でてくるのが、
さっきの反例の話。
『いや、ゲームばっかりしてても勉強できるやつはいるし!』
ってどや顔でいうやつ。
だから、人文科学系の可能性や、要素としての話の中に、
反例して、『そんなの成り立たない!』っていうこと自体がナンセンスなの。
ちなみに、この人が言っている科学的根拠にならない現場を見ている人間からすると、
幼少期からゲームばかりやっていて勉強時間が少ない子は、
勉強しなくちゃ・・という意欲は圧倒的に低い。
そんな子に、ちょっとゲーム禁止したくらいで、
勉強時間は増えるわけはない。
価値観形成や、習慣形成ができてないんですから。
それこそ、幼少期からの自由にゲームしまくっているのが原因で^^;
あと最後のこれ
「ゲームは悪影響だ」というのは、その昔「ロックンロールを聴くと不良になる」と言われたのと同様、単に人々の直感的な思い込みを強く反映したにすぎません。時代遅れのドグマです。
ゲームが悪影響だ。 って言ってる人たち、
現場の教育関係の人たちは、
『ゲームは悪影響を及ぼしている可能性がある』という可能性に対して、
『リスクヘッジ』をしたいがために言っているのであって、
『絶対悪』だなんて言っている人は見た事聞いたことがない。
この人は、そういうのをよめずに、
字面だけをとらえているのかねぇ・・・・
あと、本当に現場を知らないんだなぁって思うのが、
1日1時間程度であれば・・・・・の下り、
いまの子どもたちが、そういう時間の制限やら何やらで、
きちんと動くと思うwww?
もう草はえるレベル。
あの手この手で、誤摩化し楽な方向にながれ、
さらには、共働きや、離婚からの母子・父子家庭で、
監視する人がいない中で家で過ごす事が多い子どもが多いのに、
『1日1時間』に制御できる子どもが、
どれほどいるんだろうか。 と。
それこそ、科学的な調査からここは議論していかないと・・・
と、もうほんっとに突っ込みどころ満載というか、
何が科学的根拠だっ!!!! って思うんですよね・・・
何より、この記事に、
そうだそうだ と言っている声が多いのが、
なんかなぁ・・・・